経営革新計画に係る承認を受けました
デジインシステムのESG(環境・社会・ガバナンス)
ESG(環境・社会・ガバナンス)は、企業の持続可能性と社会的責任を評価する上で重要な3つの要素です。環境面では、気候変動への対応や資源管理、汚染と廃棄物管理、生物多様性保護などが含まれます。社会面では、労働条件の改善、ダイバーシティとインクルージョンの推進、人権の尊重、地域社会との良好な関係構築が重要です。ガバナンス面では、経営の透明性確保、企業倫理とコンプライアンスの徹底、適切な取締役会の構造、効果的なリスク管理が求められます。
デジインシステム株式会社は、最先端のデジタル歯科技工技術を駆使しながら、環境、社会、ガバナンスの各側面で持続可能な事業運営を目指しています。私たちは、革新的な歯科ソリューションの提供と同時に、地球環境への配慮、地域社会との共生、そして透明性の高い企業統治を重視しています。この取り組みは、単なる企業の社会的責任を超え、未来の歯科医療のあり方を示す先駆的な試みとなっています。
材料の効率的利用:デジタル技術による廃棄物削減
1)CAD/CAM技術の活用
最新のCAD/CAM技術を駆使し、補綴物やマウスピースのデザインを最適化。材料の無駄を最小限に抑え、精密かつ効率的な製作を実現します。
2)3Dプリンティングの導入
従来の製作方法に比べ、材料の使用量を大幅に削減できる3Dプリンティング技術を積極的に導入。高品質な製品を環境負荷の少ない方法で提供します。
3)廃材リサイクルの将来展望
現在、鹿児島県内にプラスチック廃材のリサイクル業者がいないため、将来的には地域のリサイクル事業者との連携を視野に入れ、循環型の材料利用を目指します。
カーボンニュートラルへの挑戦:自然由来の解決策
1)早成桐の植林プロジェクト
成長が早く、CO2吸収量の多い早成桐(キリ)の植林を積極的に推進します。地域の遊休地や荒廃地を活用し、年間を通じて計画的な植林活動を実施します。
2)モリンガの育成と活用
栄養価が高く、CO2吸収能力も優れているモリンガの育成に取り組みます。育てたモリンガは、地域の栄養補助食品としての活用も検討し、環境貢献と社会貢献の両立を図ります。
3)地域との協働による森林保全
地域の森林組合や環境団体と連携し、既存の森林の保全活動にも参加します。定期的な間伐や下草刈りなどの森林管理活動を通じて、地域の自然環境の保護にも貢献します。
4)カーボンオフセットの活用
植林活動だけでは相殺しきれない CO2 排出量については、信頼性の高いカーボンオフセットプログラムを活用し、総合的なカーボンニュートラル達成を目指します。
地域社会との共生:雇用創出とスキル向上支援
地域人材の積極採用
地元の人材を優先的に採用し、安定した雇用を創出します。歯科技工の専門知識だけでなく、デジタル技術にも精通した次世代の技工士を育成することで、地域の技術力向上に貢献します。
技術訓練プログラムの提供
最新のデジタル歯科技工技術を学べる研修プログラムを開発し、従業員のスキルアップを支援します。また、地域の歯科技工士や歯科医療従事者向けにも、オープンな技術セミナーを定期的に開催します。
産学連携の推進
地域の歯科大学や専門学校と連携し、インターンシッププログラムや共同研究プロジェクトを実施します。学生に実践的な学習機会を提供するとともに、最新の研究成果を実務に取り入れることで、技術革新を加速させます。
従業員の健康と福祉:働きやすい環境づくり
人間工学に基づいた作業環境の改善
長時間の精密作業による身体的負担を軽減するため、人間工学に基づいた作業台や椅子を導入します。また、適切な照明設備や換気システムを整備し、目や呼吸器への負担を最小限に抑えます。
メンタルヘルスケアの充実
ストレスチェックの定期実施や、専門カウンセラーによる相談窓口の設置など、従業員のメンタルヘルスケアを強化します。また、マインドフルネス研修やリラクゼーションルームの設置など、ストレス解消のための環境も整備します。
ワークライフバランスの推進
フレックスタイム制など、柔軟な勤務体制を整備します。また、有給休暇の取得推進や育児・介護支援制度の充実により、従業員が仕事と私生活を両立しやすい環境を構築します。
健康増進プログラムの実施
定期的な健康診断に加え、運動促進キャンペーンや栄養指導セミナーなど、従業員の健康増進を支援するプログラムを実施します。また、禁煙支援や感染症予防対策など、総合的な健康管理をサポートします。
持続可能な調達:エシカルなサプライチェーンの構築
1)サプライヤーの評価と選定
環境への配慮、労働条件、人権尊重などの観点から、サプライヤーを厳格に評価し選定します。定期的な監査や改善要請を通じて、サプライチェーン全体の持続可能性を向上させます。
2)トレーサビリティの確保
使用する材料や機器の原産地から最終製品までの流れを追跡できるシステムを構築します。QRコードなどを活用し、各製品の調達経路や環境負荷情報を透明化します。
3)地域サプライヤーとの連携強化
可能な限り地域のサプライヤーから調達することで、輸送に伴う環境負荷を低減するとともに、地域経済の活性化に貢献します。また、サプライヤーとの共同開発を通じて、より持続可能な材料や機器の創出を目指します。
4)循環型調達の推進
使用済み製品の回収・リサイクルシステムを構築し、資源の循環利用を促進します。また、生分解性材料の採用やリユース可能な包装材の使用など、廃棄物削減に向けた取り組みを強化します。
ガバナンスの透明性:信頼される企業を目指して
GHG排出量レポート
GHG(温室効果ガス)排出量のSCOPE 1からSCOPE 4について、それぞれの定義とデジインシステムの具体的な項目を記します
1)SCOPE 1(直接排出)
SCOPE 1は、企業が自ら所有または管理する設備からの直接的なGHG排出を指します。
これは、燃料を燃焼することで発生する排出や、工場や車両からの排出が該当します。
- 具体例:
- 補綴物を制作する場合に発生するCO2
- 歯型模型を制作する場合に発生するCO2
- 歯科医院へ納品する際に車両による燃料消費から発生するCO2
2)SCOPE 2(間接エネルギー排出)
SCOPE 2は、企業が消費する電力や熱、蒸気などのエネルギーを生産する際に発生する
間接的なGHG排出を指します。これは、エネルギー供給業者が発電時に排出するCO2などを含みます。
- 具体例:
- 企業が使用する電力を供給する発電所でのCO2排出
- 暖房や冷房に使用するエネルギーによる間接的な排出
- 仕入先の業者がデリバリーする際に車両による燃料消費から発生するCO2
3)SCOPE 3(その他の間接排出)
SCOPE 3は、サプライチェーン全体や消費者による活動を通じて生じる間接的なGHG排出を指します。
企業の直接的な管理下にないが、その活動と関連する全ての間接的な排出を含みます。
SCOPE 3は、通常、企業のGHG排出量の大部分を占めます。
- 具体例:
- サプライヤーから原材料を運搬する際の排出(ロジスティック側の算定へ依存)
- 従業員の通勤や出張に関連する排出
4)SCOPE 4(未確立だが提案されている新概念)
SCOPE 4は、企業の活動や製品が他の場所でのGHG排出削減に貢献する場合の排出削減量を示す概念です。
これは、企業が直接排出を減らすだけでなく、その活動が他の場所での温室効果ガスの削減に寄与するか
どうかを評価します。まだ正式な基準としては広く採用されていませんが、議論が進んでいる段階です。
- 具体例:
- デジインシステムでは、Co2吸収量の多い樹木を植林することで、カーボン・オフセットする予定です。
*2025年4月開始予定
GHG排出量実績は下記になります。